星穴岳

 なんとも素敵な名前の山。

 星穴頂上直下に結び穴、もう一つ射抜穴というのがあって、これらの穴をめぐる山行が結構人気で、ガイドプランもたくさん用意されている。

 アルパインクライマーにはほぼ問題ない登りも、一般登山者にはロープ確保が必要らしく、そこそこ難しいとされているルート。

 私たちは懸垂以外はロープがいらないので、ピークをふたつゲットしてサクサクと降りてきた。

 下降のハイキングは星穴探勝路。このルートを往復すると星穴を「見る」だけなら可能。ただし星穴岳には登頂できない。

 用語で言うのなら、アルパインと言うよりスクランブリングと呼んだ方がいいかもしれない。

 地図読みと地形を見る訓練、切れ落ちたルート通過の経験など懸垂以外のトレーニングになりそうなルートだった。

 今回は初心者のトレーニング用ルートの下見なので、次回射抜穴を下降することにして、結び穴を懸垂してみた。結び穴を懸垂すると射抜穴には行けないのだが、アルパイン初心者の懸垂訓練にはちょうどいいルートとして何度か使う可能性のあるルートだから、今回はやってみたい好きなことを・・・

 8時過ぎにのんびり登り始めてあちこち支点を確認しながら13時には終了。

 自粛明けの体慣らしにはちょうどよかったかもしれない。

 紅葉の湯(520円)でのんびりしてから帰宅。

 

 さて、閑話休題。

 この土日は石巻の登山マラソン大会にスタッフ参加の予定だったが、宮城でのコロナ感染者急増のため、大会が中止になってしまった。しかし、ビーコンパークという雪崩トレーニング用の機器を仙台在住の講習会講師に届ける必要があったため、仙台に往復することになっていた。当初行くはずだった人が急病(コロナではありません)のため、やむなく、二人で日帰り仙台ドライブすることに・・・ビーコンパークはかなりの重量で送るのも大変だし、新幹線でも大仕事になってしまうため、車しか選択肢がなかった。ドライバーが二人いるので、なんとか夕飯には間に合うくらいの時間に帰宅できたが、車の安全運転支援機能にはとても助けられた。テクノロジーの進歩には助けられるし、ありがたい。その反面人間力が落ちているのは否めない。先進テクノロジーを使いこなすだけの「リテラシー」イコール「頭脳」を鍛えておかないと、アルパインクライマーとしては能力不足になってしまう。